「あぁ、気持ちがいいですね。」
「ええ、もう、すっかり春ですね。見てください、桜も満開ですよ。」
「ふふ、違いますよ、貴女の膝が柔らかくて気持ちがいいと言ってるんです。」
「まぁ、総司様ったら。」
「セイ、憶えてますか?私たちが初めて出会った時の事を。」
「えぇ、憶えてますよ。あの頃の総司様は泣き虫で迷子になってて、私も迷子で。」
「そうそう。あの時、セイが本当に桜の精に見えて。本当に可愛らしかったなぁ。」
「ふふ、そんなこと言っても何にも出ませんよ。」
「それは、残念ですね。」
「もう、お休みになられてはどうですか?」
「えぇ、そうですね・・・。少し、眠いです。」
さよならまであと3秒
(お休みなさい、総司様。いい夢を・・・)
お題提供:確かに恋だった
切ない恋10題
−言い訳−
こんなの嫌だなぁとか思いつつ、でも、最高だなとも思います。