※注//パラレルものです。

セイちゃんが遊女です。一応、性描写含みます。

それでも良いという方はどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

華の

       如く

 

 

瞬間、セイは顔を歪ませる。
何とも言えない、独特な生臭さが鼻腔を刺激する。
セイは顔に掛かったものを指で掬い、それを丁寧に、そして、丹念に余すことなく舌で舐め回す。
セイのその行為に男は更に興奮した。
顎を持ち上げ、深く口づけを交わす。
セイは男の首に腕を絡ませ、舌を絡ませる。
男はたまらず、セイを押し倒すと、帯を外し着物を肌蹴さした。
すると、セイの白い肌が露わになる。
途端、男の唇が離れ、セイの頬を舐めると、徐々に下って行き、首筋まで到達する。
暫く、セイの首筋を堪能すると、また、唇を離すし、今度は乳首に舌を這わせた。

「・・・あっ・・・はぁ・・・」

あまりに執拗に舐め回してくる為、セイは思わず、艶めかしい声を零した。
それに、気をよくした男はもう片方の乳房を手に包むように揉むと、頂を指の腹で刺激する。
乳首を舌で這わせたまま、乳首を刺激していた手を、既に湿っているセイの蜜部へと伸ばした。
もう、十分に濡れているそこは男の指が動くたびに卑猥な音を立てた。
そして、蜜部に指を一本入れると、男はわざと水音を立てるように出し入れした。

「あっ・・・あっ・・・やっん・・・!」

指を一本から二本に増やすと、動きも速めた。
あまり強い刺激にセイは頬を染め、生理的な涙を流す。

「・・・はっ・・・あん!・・・あっん・・・」

瞬間、セイの中から指が抜かれる。
先程、出したばかりの男の逸れは、すでに十分な堅さ持っており、セイの腰を押さえると、一気に貫いた。

「―・・・ああっ!」

最後まで入ったのを確認すると、そのまま、激しくセイを揺さぶりだした。
男が打つたびに水音が部屋に響く。
男は身体を起こすと、セイの身体を抱き上げ、胸に顔を埋め、尚も腰を動かし、セイを攻め立てる。
セイは男の頭を抱き締めた。
それが、より一層男を興奮させ、動きが激しくなり早くなる。

「・・・あっ・・・んっ・・・あっ、あっ・・・ああっ!」

先程より、深く突かれ、セイは眉間に皺が寄る。
途端、奥に熱いものを感じ、男は2、3回セイを強く打ちつけた。
そして、男は自分のものを抜くと、膝の上に乗っていたセイを退かせ、ごろんと横たわった。
程なく、男から寝息が聞こえる。セイは男を見下ろすと、小さく溜息を吐いて、布団に入り眠りについた。






















ここは島原。
華やかな外観とは裏腹に女の嫉妬や妬み憎悪が飛び交う場所。
富永セイ 16歳はそんな場所に身を投じる遊女である。
幼い頃に両親を不治の病で亡くしてからは、年の離れた兄が働きに出て、貧しくとも何とかやっていた。しかし、突然、兄も両親と同じ不治の病で倒れる。
近所からは敬遠され、頼る親戚もおらず、途方に暮れたセイは気が付けばこの地に足を踏み入れていた。
今は、自分が生きてゆく為に客を取り、花を売る事で何とかやっている。
゛強く生きろ。セイ。゛
病で床に伏していた兄が、そう言い残してこの世を去ったのは、もう、十余年前。
両親の顔もろくに憶えてはいないが、その時の兄の顔だけは、今でも鮮明に思い出せる。 
胸に一抹の痛みを感じながらセイは目の前にある金平糖を一つ手に取り、口にした。
すると、甘みが口の中で広がり、少し幸せな気分になり、胸の痛みが緩和される。
ふと、外へ目をやると、町中は色んな人で行き交っていた。
その中で最もセイの目を引いたのが、楽しそうに会話を弾ませている町娘であった。セイの眼差しが羨望のそれへと変わる。
だが、仕様がない。自分はこの世界にどっぷり足を踏み入れた身。今更、あの町娘みたいに自由に生きたいとは思わない。と言えば嘘になる。
もし、自分の両親が、或は、兄だけでも生きていたのなら、きっと、あの輪の中に入っていただろう。
だからと言って、自分を生み、育ててくれた両親や兄を憎む気には毛頭なれない。
そうやって、遣る瀬無い気持ちを唯一の楽しみである甘味と町並みで癒していた。
セイの口から、自然と溜息が零れた。
すると、ゆっくりと障子が開けられ、小さな童女が静かに此方を見ていた。
再び溜息を洩らしたセイはゆっくりと立ち上がり、この場を後にした。


















「・・・あんたみたいな別嬪な女に酌してもらうと酒がより一層上手くなるな。」

「まぁ、お侍はんったら、お上手どすな。」

その言葉にセイは喉を鳴らして笑い、男に酒を注ぐ。
周りは皆馬鹿みたいに騒いでいる。
セイは愉しそうに笑顔を浮かべるが、その実、馬鹿らしい事だと常々思っている。
セイは知っている。
人間がどれだけ、卑しい生き物かを。
人は誰もが自分可愛さに、平気で他人を裏切ることが出来ると。
それは、物心付く前から感じていたこと。
心から信頼出来る人間なんていやしない。
だったら、自分は他人に心を許さないと決めた。
ふと、男が手を重ねて来た。
見ると、男の瞳の奥が仄かに情欲に光る。
セイは優しく微笑むと、男の手を取って静かに立ち上がった。






結局、どの男も一緒。一瞬さえ、我慢すればそれだけで済む。
そんな事を思いながら、微笑むと、セイは男の背中に腕を回した途端、何処からか笛の様な音が聞こえた。
瞬間、男はセイを引き剥がずと申し訳なさそうに笑った。

「すまねぇな。行かなきゃならねぇみてぇだ。」

そう言う男の瞳は先程のものではなく、強い眼差しに変わっていた。

「へ、へぇ。」

呆気にとられたセイはそれだけ返事をすると、男はセイの頬にそっと触れた。

「あんた、何だか気に入ったよ。名前は何て言うんだ?」

「セイどす。」

セイが答えると、男は人懐っこい笑顔を向けた。

「そうか、セイか。いい名前だな。俺は新八。永倉新八ってんだ。じゃぁ、またな!」

そう言って新八と名乗った男はこの場を去った。
セイはただ、その後ろ姿を眺めていた。












「あ。永倉さん。」

と、長身のヒラメ顔の男が笑顔で永倉を出迎える。

「おう、総司。やっぱりそっちだったか。」

永倉は手を上げながら、総司と呼ばれた男への元へ向かう。
そして、辺りを見渡すと、関心したような声を上げる。

「流石、新選組随一の剣豪だね。俺が来るまでの間にこの人数を片付けちまうとは・・・。」

その言葉に総司は照れ臭そうに笑うと、頬を少し掻いた。

「そんな、永倉さんだって、十分強いじゃないですか。それに、殆ど私の組下のお蔭ですよ。・・・それで、永倉さんは楽しめましたか?」

総司の言葉に永倉は一瞬、瞠目するが、納得したように頷く。

「あぁ、お香の臭いか・・・」

「お相手はどんな方だったんですか?」

今度こそ、永倉は驚いた。
そっちの事に関しては全く興味を示さなかった男から、こんな質問をされたのだ。
これが、驚かずにいられるだろうか。
そして、次には、口元を釣り上げて、総司の肩に腕を回した。

「珍しいじゃないか、総司。お前が女に興味を持つなんて。」

「えぇ、私たちが不逞浪士を捕まえている間に、どんな、女性と過ごしてたのかなーなんて。」

と、総司は笑みを浮かべ、なんの、悪びれもなく言った。
永倉はその嫌味とも、ただの好奇心とも取れる言葉に溜息を吐いた。
この男の事だから、ただの好奇心に違いはないだろうが。

「・・・いい女だったよ。媚びずに。聡明な女だったな。確か、名前はセイとか言ったか。」

すると、総司は目を細めて笑った。




「そうなんですか。それは、さぞかし美しい女性だったんでしょうね。」















And that's it? 

 

 

 

 

 

 

inserted by FC2 system